目の前に「勉強をしてほしい子ども」がいたとします。
みなさんなら、どうしますか?
まず思い浮かべるのは、「勉強しなさい!」と声をかけることではないでしょうか?
それも1つの手段ですよね。
ですがこの場合、人から指示された行動(外発的動機付け)なので、子どものモチベーションは下がってしまいます。
人は内なるエネルギーからの行動(内発的動機付け)の方が高いパフォーマンスを発揮できると言われています。
モチベーションと動機づけについては、
モチベーション3.0と言う本で紹介されています。
目の前の子どもに、どうやって勉強させるか?
ビジョナリーカンパニー -時代を超える生存の原則- というビジネス書に、ステキなアイデアが紹介されていました。
この場合、
時を告げる→「勉強しなさい!」と指示をする。
時計をつくる→「勉強したくなるようなしかけ」をつくる。
目指す目的は同じ「勉強する子どもの姿」なのに、使っている手段が違います。
人は「〇〇したい!」と自分で思えた時、とても大きなエネルギーを生み出します。
一方「〇〇しなさい!」と言われすぎると、子どもは自律を失っていきます。
よく言われる「指示がないと動毛ない人」「指示待ち人間」です。
より生産的な手段は、後者のように思います。
ディズニーランドの「時計づくり」
あの有名なディズニーランドでは、お客様を大切にするための「時計づくり」がいくつもされています。
その中の1つを紹介します。
ディズニーランドの入り口には、レッドカーペットを表現するため床が赤く塗られています。
お客様を大切にしたい(大切にしよう)というメッセージが、施設の中で赤く塗られたレッドカーペットとしてデザインされているのです。
この場合、
時を告げる→従業員に「お客様を大切にお迎えしなさい!」と指示する。
時計をつくる→「お客様を大切にしよう!」と思えるしかけ(レッドカーペット)をつくる。
ステキな見方・考え方ですよね!
環境を変えることで、目の前の人の行動を変えようという視点です。
時を告げすぎていませんか?
バスケットボール指導でも一緒ですよね。
私も以前は、指導者として子どもの理想とする姿と現実の姿にフラストレーションを抱えていました。
「メニュー間の切り替えが遅い選手」 「シュートを丁寧に打たない選手」
「声を出さない選手」 「リバウンドまで行かない選手」
そんな時は選手に指示を出す前に、まず自分の指導を振り返ってみるのもいいかもしれませんね!
時を告げすぎてはいないか? もしかしたら、「時計」をつくることができるかもしれません。
時を告げるのではなく、時計をつくる。 環境を変える。 環境が変われば、行動が変わる。 見方・考え方で毎日を、ちょっとよく。 まずは、時計づくりから始めてみませんか?